FPl:2, Points:226.09
Pl:2, TSS:146.81, TES:68.17, PCS:79.64, SS:8.29, TR:7.71, PE:7.89, CH:8.04, IN:7.89, Deduction:1.00, StN.:#12/12
実況:Tom Hammond
解説:Scott Hamilton, Tracy Wilson
ISU Grand Prix of Figure Skating 2010/2011 Skate America
トム:最後の選手が氷上に現れました。織田信成選手、23歳です。金メダルがかかっています。もしクリーンな演技をすることが出来れば、彼の優勝です。金メダルを持ち帰ることを彼は信じなければいけません。
トレイシー:彼は小柄ですが、非常に力のある選手です。彼は力強い足とバネのある膝を持ち、彼は素晴らしい高さのあるジャンプを跳び、素晴らしいスピードで氷上を滑ります。
トム:彼は前回行われたスケートカナダで銀メダルを獲得しています。今回彼は表彰台の頂点を目指しています。
トレイシー:彼は「ピアノ協奏曲 第一番」を滑ります。
スコット:素晴らしいスピードで氷上を滑り、冒頭の4回転に向かいます。
4回転トウループです。Oh...(笑)実に惜しいですね。空中では(?)でしたが、着氷することが出来ませんでした。
プログラムの中で2番目に難しいジャンプ、トリプルアクセルに向かいます。良いスピードです。
見事に着氷しました。少し左側に開いてしまったでしょうか。そう思いませんか?
トレイシー:やりました。調子を取り戻しましたね。(笑)トリプルフリップから二つ目のジャンプ、トリプルトウループを跳びました。
彼の膝の上下運動をご覧下さい。彼の滑りに大きな勢いを与えていますが、スコット、あなたがおっしゃった様に、良い身体の姿勢に欠け、磨き洗練された演技レベルに達していません。それが今回の大輔との差でしょう。
トム:前年と比べて、現在、先のミスはそれほど痛いものではありません。ISU、国際スケート連盟は採点ルールを変更しました。もし回転数が足りていれば、失敗または転倒しても、それほどのペナルティを受けなくなりました。そして基礎得点がより高いものになったことを受け、より多くの選手達が挑戦する様になりました。
トレイシー:4回転で転倒したとしても、トリプルルッツを奇麗に着氷した時と同等の得点を獲得することが出来ます。
スコット:もう一つトリプルアクセルを跳びます。Uh 着氷しました。
何と言う素晴らしいジャンパーでしょうか。とても難しいことなんですが、彼は高橋選手と同じ様なスピードでは滑っていないんです。
3連続コンボです。彼はここで余計なコンボを跳んでしまいました。彼はこのジャンプの得点を獲得することはできません。3つのコンビネーションを跳ぶことが許されていますが、今のは4つ目のコンビネーションです。プログラムを考える必要があります。何が起きているのかを覚えていなくてはいけません。
トム:氷上で我を見失ってしまったと言うことですか?
トレイシー:この様なことを彼は何度も難度も経験しています。このために彼は全日本選手権のタイトルを失ってしまいました。余計なジャンプを跳び、得点を失ってしまいました。
ご覧の様に、体力が落ちる中、彼は努力しています。
明らかに上位3選手の中に入るでしょう。
トム:しかし、優勝するには足りませんか?
トレイシー:Ah おそらく彼はジャンプでは得点を稼ぐでしょうが、演技と言う意味では、私にとって充分なものではありませんでした。
スコット:氷上では誰も高橋大輔選手に及びません。しかし、空中では?
今日の彼はついていませんでしたね。この様な舞台で、信成は私が期待した様な演技をすることはできませんでした。
トム:彼が得点されることを望んだ余計なコンビネーションですが、コンピューターがそのミスを認識することが出来なかったために、彼は以前全日本選手権のタイトルを逃した経験があります。彼は一度金メダルを表彰されたのですが、「君は金メダリストじゃないよ」と取り消されてしまいました。そして2006年のオリンピック代表に選ばれることが出来ませんでした。
トレイシー:そのミスのおかげでね。(その様なことは)その時だけではないんです。驚きなんですが、彼は演技では負けてしまいましたが、彼にはコンビネーションの後に3回転や他のジャンプを跳ぶ能力があるんです。彼には実にその能力があるんです。私はリー・コーチの声が聞こえましたよ。「ああ、まただよ」とね。(笑)
トム、スコット:(笑)
トム:コーチのリー・バーケルさんです。
その時、2006年ににオリンピックに出場したのは高橋選手でした。織田選手ではありませんでした。彼は再び余計なコンビネーションを跳ぶことになると思ったでしょうか?(?)
スコット:この演技は純粋に運動競技のものなんです。これを跳び、あれを跳びとね。織田選手は実に見事だったと思いますよ。彼は素晴らしい脚やより素晴らしい姿勢を持っていますし、多くの3回転+3回転のコンビネーションを跳びました。しかし、これは純粋に演技なんです。初めから最後までの質の高い滑りと言う点で高橋選手と比べるならば、私は彼に軍配を上げます。
ここで4回転です。1、2、3、4。余裕はあったんですが、氷上で体重をかけるところを見失ってしまったようです。
トレイシー:今のは回転し切っていましたね。
スコット:はい。
トレイシー:そこで得点を獲得します。
スコット:トリプルアクセル。空中での見事なジャンプ技術。そして彼は(?)を幾つか堪えます。
サンドラ:他の問題点ですが、私とあなたは彼の練習を見、彼の能力を目にしました。ですから今日の演技は、全てにおいて練習時のものを下回っています。全てにおいて、「oh、そうじゃない。こうじゃない」とね。おそらくタイトルを獲得することは出来ないかも知れません。彼は見事な滑りを目にしたので、少々残念ですね。
トム:観客の声をお聞きください。彼の得点が待ちきれないと言った感じです。
スコット、トレイシー:(笑)
トム:高橋大輔選手がリンクから去った時に私達が予想した得点よりも、僅差になるのではないでしょうか。
トレイシー:しかし、何と言う見事な試合でしょうか。そしてこのシーズン序盤で、何と言う見事な上位選手のレベルでしょうか。
スコット:そして彼らの多様な技術のね。
トレイシー:はい。
スコット:それかこれかと言うことではないんです。それでは本質を明確にすることが出来ません。何故ならそれはこのシステムを客観的にすることが出来るからなんです(?)。4分半の演技の中で、私達は多くのことを目にしているんです。あなたは現在、世界で最高の選手を見ています。織田選手はそこを目指しています。そして今気がつきました。「OK、今分かったよ」とね。
トレイシー:(笑)
スコット:「二つ目のトリプルアクセル、そして3回転+3回転、そして3回転+3回転、そしてトリプルサルコウ+2回転... 分かったよ。Oh huh」
トム:「それらを全部合わせても得点が得られないんですか?」ってね。
スコット:「(?)誰かがズルしてるんじゃないの?(?)」とね。
トム、トレイシー:「Oh no」
トム:得点です。
(笑)
トレイシー:「母さん...」
トム:彼は総合で226.08点を獲得しました。
スコット:No
トム:優勝を逃してしまいました。
トレイシー:実に僅差です。Oh...
スコット:そして高橋選手が再び彼に大きなチャンスを与えてくれることを彼は期待することはできません。期待出来ないでしょう。彼はそのチャンスを逃してしまったんです。彼(高橋大輔選手)がチャンピオンです。
トレイシー:コンビネーションの最後のダブルトウループのためにね。
トム:2010年のグランプリシリーズ、織田信成選手にとって二つ目の銀メダルです。しかし、彼が氷上に現れたときは、全く良い調子だったのですが。
スコット:冗談のようですね。彼は過剰なことをしたために、試合で負けてしまったんです。
スコット、トレイシー:(笑)
トム:その通りです。その可能性があります。
スコット:いや、その通りなんですよ。彼はコンビネーションの得点を丸々逃してしまったんです。彼はトリプルサルコウの得点を逃し、それは...
(意訳、誤訳ご容赦ください)